CBD-MSPR-SOL
Helical太陽電池式強制通風シェルター

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概要

Helical 太陽電池式強制通風シェルターは、温度伝導率の低い螺旋状の耐候プラスチック円盤で構成されています。
螺旋形状なので空気の流通性が良く、また、水分や汚れが直接センサーに到達しません。それにより、正確な計測が長期にわたり可能になります。通風する事により日中の日射による温度上昇を最低限に留める事が出来ます。主に、無電源地域での温湿度の測定に用います。


ちょうど竜巻の目のように、中心に据えられたセンサーはきれいに保たれます。内部の螺旋状の渦が、汚れ、砂、雪、水などを自然にセンサーから引き離します。

センサーをきれいに保ち、太陽から隠すことが通風筒の機能です。水を弾き、また、傾斜のある表面がクモなどの昆虫を寄せ付けない表面構造を備えていることも螺旋形状が持つ特長のひとつです。

通風筒内部を側面から見ると、なぜ空気が螺旋状に流れるのかがわかります。渦状の気流が新鮮な空気の動きを促し、温湿度測定の精度を高めます。


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従来のシェルターからヘリカルシェルターに変更したことで、汚れにくくなりました。

仕様

スクロールすることができます

型   番 CBD-MSPR-SOL
対応可能センサー例

Pt温度センサー

温湿度センサー

CVS-HMP155など

測定基準

温度測定の不確かさ

【ファン換気作動時】

 < ±0.1 °C (2σ/95 %) また < ±0.1 °C (3σ/99 %)  無風状態を含む全天候時

【ファン換気停止時】

< ±0.1 °C (2σ/95 %) 全天候時、無風状態を含む

< ±0.1 °C (3σ/99 %) 全天候時、風速 0.5 m/s 以上

< ±0.2 °C (3σ/99 %) 全天候時、無風状態を含む

ファン換気

換気速度は日射強度負荷に依存。

電気的仕様

電気的インターフェース

RPM出力(オプション)

ケーブル(リード線2本)、 極性任意。リードスイッチパルス出力 24Ω(1パルス/rev)、最大2600RPM

長期使用のための推奨電流及び電力: < 0.5 mA & ≤ 2.5 V、最大許容 10 mA & 15 V

電力供給

太陽電池3個による太陽光発電、全天候対応、無電源

雷保護

per IEC EN 61000-4-5, Surge, EFT/Burst, ESD 15 kV

動作環境

使用環境

【太陽電池ファンモジュール】 -40 ~ +60 °C、 0 ~ 100 % RH 

【通風筒】 -80 ~ +80 °C、 0 ~ 100 % RH

耐風速

【突風】 > 85 m/s 【持続風】 60 m/s

IP保護等級

IP65W (DIN 40050)

一般仕様

重量

【通風筒】 0.8 kg 【マウント金具】 1.3 kg

寸法

【直径】 Ø170 mm 【全高(マウント金具除く)】 265 mm

特許 / 登録

OHIM 002979179-0001…0006, WIPO DM/090 822

マウント

M4ねじ棒 3本、ナット、止めワッシャー(ステンレス製マウントを含む)

センサー取り付け径

M25: φ11~20mm

材   質

UV stabilized white thermoplastic plates

取付アーム:ステンレス

取り付けパイプ径

52mmまで

標準取付部分

取付方法(例)
Uボルト

(Uボルトは付属しません)

              

 




ファンの吸気に対して、センサーの高さを適切に設置するために、付属の治具を使用します。適切なセンサーの設置高さにより、ファンが動いていない間の自然通風からの良好な空気循環が確保されます。また、ファンが動いている間の空気循環の増強にもつながります。


2.5mmステンレス製の汎用的なマウント部を備えています。



異なる条件下における空気循環の計算流体力学(CFD)シミュレーション



①無風状態では、センサー先端部周辺の空気循環はファンの補助に依存します。通風筒の螺旋構造により、センサー周囲の通風筒内部の3次元的な気流は、実際に螺旋状になります。また、もっとも速い気流は、センサーの測定部周辺に集中します。センサー測定部にごく近いところで気流を作り出し、体積流量を最小にすることで、通風筒外部の空気の乱れを最小に抑えることを実現しています。



②0.5m/s以下の風速では、センサー測定部周辺の空気循環は主にファンの換気によって行われます。



③風速が1m/sに近づくにつれ、通風筒内部では自然通風が優位になりはじめます。



④夜間のようなファンが稼働していない時や太陽放射がなくファンのスイッチがオフになっている状況では、空気循環は完全に自然通風で行われます。螺旋構造設計の高い換気効率により、風速が1m/sの時点で、自然通風とファンの補助を得た通風との差が最小に抑えられていることが確認できます。つまり、ファンが動いていないときでも正確な測定を可能にします。



重要な注意事項

空気が混ざることによりファン吸気放射シールド(FARS)通風筒が温度の代表値測定が阻害される可能性

温度センサーの誤差につながるため、夜間または日射負荷が十分でない場合のファン換気は推奨されません。

多くの場合、地面の上には自然の空気の温度勾配があり、ファン吸気により異なる高さの空気を吸い込み、測定する高さの空気と混ざる可能性があります。それにより、温度センサーが測定した値が、設置された高さの代表値とならない可能性があります。多くのケースで、このような誤差はセンサー精度や通風筒のパフォーマンスによる誤差以上に大きいものとなることがあります。

このようなファン換気による誤差は、温室で簡単に観測することができます。温室内はとても遅い気流で、垂直に大きな温度勾配があるためです。例えば、第三者のファン換気システムの通風筒を換気システムのないHelical自然通風シェルターと同じ設置高さで比較すると、異なる高さの異なる温度のファンが混ぜ合わせた空気の影響を明確に確認することができます。

類似の空気の状態は、地面付近の温度勾配が大きくなる低風速の晴れた日や低風速の寒い夜に起こります。異なる高さからファンが空気を混ぜることにより起こる誤差より、自然通風筒による誤差が大きくなる可能性がある非常に低速風の日中のみ、ファンによる換気が測定誤差を最小にするために必要です。

評価試験

・東北大学 理学研究科 名誉教授 近藤 純正 様にご評価をいただきました。(下記リンク参照)

Helical太陽電池式強制通風筒の放射影響誤差

   

クリマテック社内試験結果

クリマテック本社屋上において、CPR-AS-11強制通風筒を用いた温度(A級Pt100温度計使用)をレファレンスとして太陽電池式強制通風シェルター(下表表記:Barani 赤線)およびRMヤング社の自然通風シェルター(下表表記:Young 青線)を用いた温度との比較試験を実施しました。
一般的に、自然通風シェルターは日射強度が高く、風速が低い環境において温度が高く出ることが知られています。下表は、そのような環境下(風速0.5…1m/s、最大日射強度1000W/m2弱の快晴)における比較データの一例です。
太陽電池式強制通風シェルターを用いた場合、日射強度の強い日中においてもCPR-AS-11強制通風筒を用いて計測された温度との器差は自然通風シェルターを用いた温度と比べ1/2程度で推移していることがわかります。

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